医療でモチベーションを上げるのは、なぜ難しいのか。
モチベーションには、
外発的動機付け(給与・評価・役職)
内発的動機付け(成長・貢献・誇り)
があります。
外発的動機付けは、即効性はありますが長続きしません。
内発的動機付けは、長続きしますが放っておくと育ちません。
さらに、「モチベーション3.0」の考え方では、
・自律(Autonomy)
・熟達(Mastery)
・目的(Purpose)
が人を動かすとされています。
一般企業では、KPIを設定し、同じ目標に向かって進む設計が比較的しやすく、個人の目標設定も比較的容易だと思います。
しかし医療は、この設計がとても難しいのです。
なぜでしょうか。
医療は、「一人で完結しない」からです。
医療のほとんどの業務は医師の指示・監督のもとにあり、様々な職種の方が関わって初めて医療が成り立つのです。
「自分が達成した」という実感を感じにくい構造なのです。
また、3重の負担構造もあります。
・日常業務
・プロジェクトや委員会
・認定・学会
どこに、モチベーションを持っていけばいいのでしょうか。
・患者さんの治癒
・感謝の言葉
・認定資格
・学会発表
・専門性の探求
・年収アップ
人によって違っていいのです。
そして今、医療DXが急速に進んでいます。
業務効率化は重要です。
しかしDXが単なる“管理強化”や“数値管理”に終われば、「自律」も「熟達」も育ちません。
DXの価値は、時間を生み出し、個々の挑戦や成長を可視化すための手段であることにあります。
つまりDXの本質は、管理の強化ではなく「自律(Autonomy)の支援」にあります。
また、若者の中には、「夢や目標がない」と言う人もいます。
しかし1on1 meetingで話すと、自分なりの夢や目標を持っていることに気づきました。
夢や目標がないのではなく、考える時間や機会がなかっただけかもしれません。
一つの目標に向かって進むことはもちろん大切ですが、個人毎にモチベーションとなる目標が違っていいのです。
それができて初めて、医療DXも、KPIも、生きたものになるのではないでしょうか。
私たち管理者の仕事は、モチベーションを上げることではなく、一人ひとりに合った目標を、1on1等を通じて個々に設計してあげることにあると考えます。

