「1億円」の薬が登場する時代。国民皆保険をどう守るか混合診療は、救世主になる?

Imidasのサイトで、上昌広氏(医療ガバナンス研究所理事長)の 「なぜ国は混合診療を認めないのか?」 という論考を読み、改めて考えさせられました。

臨床の現場にいると、静かな、しかし確実な「限界」を感じることがあります。

最近、1回の投与で数千万円、時には1億円を超える超高額な治療薬や検査が次々と登場しています。

ゾルゲンスマ:約1億6,700万円
キムリア:約3,300万円

これらは、これまでの常識を覆し、人生を変える画期的な治療です。

しかし、同時に問いを突きつけています。

「この医療を、今の保険制度だけで支え続けられるのでしょうか?」

■ 「前提」が崩れ始めている

日本の誇る「高額療養費制度」は、もともと平均的な医療費を前提に設計されています。

1億円の薬剤が外来や自宅で投与される現代、その前提はすでに崩れ始めています。

このままでは、財源確保のために、健康保険料の値上げ、増税、「診療報酬のさらなる圧縮」や「見えない形での医療選別」が進み、国民の負担や医療機関の疲弊は止まりません。

■ 海外はどう対応しているか?

多くの先進国はすでに「公的+私的」のハイブリッドへ舵を切っています。

イギリス: NHS(公的)を維持しつつ、自費での待機回避を許容
フランス: 公的+民間保険による補完が標準
オーストラリア: 公立病院内での私費診療を認め、その収益を公的医療へ還元

■ 私は、海外の事例を参考にして下記のように考えます

規律ある「日本型・混合診療」の設計

すべてを公的保険で賄おうとする構造から、一歩だけ外に出る必要があります。

基本的な医療は、これまで通り公的保険で100%守る。それを超える選択肢については、自費や民間保険を認める。

安全性・有効性の担保:自費診療に使える薬剤・技術は「登録制」とし、厚労省が管理。法外な請求も抑制する。
公的医療への還元:自費収益の10%を公的財源に拠出し、NDBやDPCデータで有効性が確認されたものは保険へ組み入れる「循環型モデル」をつくる。

■ 守るために、変える 混合診療は、医療格差を広げるためではありません。

むしろ、限られた公的資源を「真に必要な場所」へ公平に分配し、医療全体の持続性を高めるための仕組みです。

国民皆保険を「守るか、変えるか」の二択ではなく、「守るために、どう変えるか」。

医療情報の管理や会計ロジックの複雑化、診療の妥当性のチェックは、DXで解決可能と考えます。

皆さんは、この混合診療について、賛成ですか?反対ですか?

なぜ国は混合診療を認めないのか? | 時事オピニオン | 情報・知識&オピニオン imidas - イミダス

imidas.jp

\ 最新情報をチェック /