プレゼンで感動した機能、実際の現場で使えていますか?
展示会では「すごい!」と絶賛される最新のAI搭載機能。
しかし、いざ臨床の現場に導入されるとほとんど使われなくなってしまう現象が起きています。
ふと昔の家庭用パソコン(いわゆるオールインワンPC)を思い出します。
Word、Excel、PowerPoint、画像編集、年賀状作成……とにかく何でも入っていました。ですが、私たちが使いこなせていた機能は半分にも満たなかったのではないでしょうか。
実は、これと同じ現象が現代の医療機器やシステムでも起きています。
AI機能における「現場」と「デモ」のギャップ
例えば、AI搭載のエコー(超音波診断装置)。
「波形を自動トレースして計測してくれる」「病変部を提示してくれる」といった機能があります。
しかし、これは「綺麗な画像が描出できていること」が前提の話です。
実際の臨床現場では、展示会でのデモ画面のような理想的な画像が得られることの方が稀です。
ノイズの多い画像で自動計測がズレると、結局人が手動で修正することになり、最初から手で測った方が圧倒的に早いのです。
製品としては「一押しの目玉機能」であっても、実運用では十分に活用されないAI機能になってしまっているケースが散見されます。
ボトルネックは「AIの性能」ではありません。
ここで重要なのは、ボトルネックになっているのはAIの性能ではなく、現場の“画像が出る環境”であるという事実です。
前提となる入力データ(画像)が不安定な環境で、どれだけ出力(AI解析)の精度を上げても意味がありません。
医療DX・AXで本当に必要なのは、単に「機能を作ること」ではなく、「その機能が使われる前提条件を設計すること」です。
現場のリアル(泥臭い環境やワークフロー)を理解しないDXは、どれだけ技術的に優れていても、結局使われません。
「多機能」より「確実な一手」。
皆さんの現場では、「期待して導入したけれど使わなくなってしまった機能」や「本当のボトルネック」にどのようなものがありますか?

