なぜ医療現場は、詰まっているのか「急性期=高収益」の時代は終わった。

いま急性期病院の本質的な問題は、入院患者の“入口”ではなく“出口”です。
と言っても人の出入口ではないです。入院の入口、退院後の出口のことです。

急性期病床では、全国的にみると入院患者数が減少していますが、肺炎や尿路感染症などの高齢者救急は増加し、急性期病床に滞留してきています。

その結果、
・高度医療リソースとのミスマッチ
・離床遅延 → ADL低下
・退院遅延 → 次の患者が入れない

それにより、病院全体のフローが停滞し、病床稼働率の低下。

治療すべき患者が入院治療できない状況だけでなく、更には、救急患者が受け入れない状況になってきます。

これまで急性期は、「必要だから」、「収益がでるから」と増床されてきました。

しかし、急性期の価値は「治すこと」ではなく、「治して詰まらせずに流すこと」に変わってきています。

この構造変化に対して、求められるのは、「回復期」ではなく、高齢者急性期を追加した「包括期機能」への転換
・入院早期からのリハビリ介入
・栄養・生活を含めた支援
・在宅復帰を前提とした医療

地域で「治し支える医療」へのパラダイムシフト。これは、地域医療構想でも方向性が示されています。

急性期から包括期、在宅、自宅へと、治すだけでなく支援する医療に方向性が変わって来ています。

ここで問われるのは「戦略」ではなく、どう「設計」するかです。

・どこまでを自院で担うのか。(病院機能)
・どこで在宅・介護へつなぐのか(連携)
・その流れは本当に回るのか(分析)

「出口の設計」が経営そのものになると考えます。

そして、この設計を機能させるために必要と言われているのがOODA。

OODA=動きながら最適解を見つける意思決定、スピード重視です。
・Observe:現場をデータで把握
・Orient:仮説を立てる
・Decide:意思決定する
・Act:すぐ動く

ここで必須になるのがDXの位置づけです。

DXは「可視化」だけでなく、意思決定の速度を上げて判断するためにあります。

データを「見る」だけでは不十分で、データでスピーディーに「動く」ことが求められています。

2040年に向けて、各地域に合わせた地域で完結しやすい医療を目指し、広域で支援する体制が必要です。

「急性期をどう維持するか」ではなく「どう流すか」が問われています。

皆さんの地域では、この課題の「出口」は、見えていますか?
それとも、詰まり続ける未来を静観しますか?

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